あいコープみやぎ共生会総会にて
あいコープみやぎ共生会総会にて
あの震災からもう二年になります。
残念ながら当地、仙台でさえ311は忘れ去られようとしている。
まだ32万人が仮住まいで12万人が原発の事故から避難し続けている事を
どれだけ身をもって理解しようとしているだろうか。
意識して忘れるなら未だしも無意識に忘れていくには余りに酷くてむごい現実がここにある。・・・・・距離を感じる。
いつまでも構っていられない、忙しいのだからと。
いつまで被災者を語るんだ、もういいじゃない、自分達で立ち上がったら?そんな声が聞こえるようだ。
支援や寄り添うことがお金や一時のエールで終ると被災者は最後の拠り所を無くしていく。
被災者はそれぞれ負を抱え傷をおっている、そして復旧さえしていない被災地の光景や
無惨な自宅跡、残骸の中で生活が続く。
先が明日が見えないことやコントロールできない精神に苛立ち時に疲れている。
しかし私達を助けてください!・・・と語ることが 悲しいかな はばかられる気がする。
普通の生活者が社会的弱者になり生協さえ何も知恵をだしてはいない。
311に黙祷する配送途上の職員や家の内外で組合員やお隣さんがいたら記事に掲載したら、それを見た被災者や記事を見た被災地組合員や家族は忘れていないあなた方に力を頂き感謝するだろう。
組合員、職員は黙祷しながら気持ちを被災者や被災地に向けて或いは放射能に怯えた避難者にエールと
二度と原発の災禍を起こさない誓いを念じて欲しい。
生協と取引のある生産者もみんなで同じようにお願いしたい。
組合員がお客さんになってしまったと言う生協が増えた、それは生協のもつ社会的使命を忘れた生協だ。
売れないと愚痴をこぼす生産者も組合員に何を届けるか忘れたからだ。
高度経済成長を我先にと走り低成長で夥しい社会的問題が起きてもまだ気付かない。
ある意味、こんな世の中だからまた自分だけはとなる。
遠方の組合員からお手紙を頂いた。
再起を決断した高橋社長にお願いします、私達の子供たちの為に安心で安全でそれ以上何より
こころが伝わる食品をぜひ作り続けて下さい。こころを子供達に伝えるためにと・・・・・
被災地や被災者、避難者に対してなにがなんでも自分で出来ることを考えて欲しいとお願いします。
日々の生活や仕事の中でそれは関係ないと言われるかも知れません。
しかしそれは我々の家族や親しい人、地域にきっと何かを気づかせてくれる。
そして生協の皆さんも大事な視点を取り戻すことができると信じます。弱者に目を向ける弱者への支援を真剣に考え形にする。それは生協への共感を作っていくと信じます。
最後に私の土地の境界辺りに二度立てられた棒の写真を見て下さい。
あいコ-プのある職員が休みごと、小学生の娘さんを連れて被災地や被災生産者を回っていた。
私の自宅や工場が解体されてからまた見に来て「敷地境界が分からなくなっちゃうね!」
と娘さんがどこからか木を探してきて立ててくれた。単に木の端ではない。私たち家族や被災地に咲いた 思いやりの花だと私は誇りに思います。
共生会は、業者会ではない!生協と共に様々な課題を解決できればと考えて震災前から
頑張って来ました。
しかしお出でになる皆さんには年会費を頂きながら十分にお答えできておりません。
本日の総会の議案書に関して ぜひ厳しい視点でご意見が殺到しますようお願いして挨拶に代えさせて頂きます。宜しくお願いいたします。
株式会社髙橋徳治商店
代表取締役社長 髙橋 英雄
- 思いやりの花